奈良の旅のもう一つの目的。
それは墨のメーカー、墨運堂さんに伺う事。墨作りの会社の殆どが奈良にあります。奈良は墨の産地です。
担当のKさんより墨の歴史、製造の過程をいろいろ聞かせていただきました。
その奥深さやこだわり、研究心に頭が下がります。決して平坦ではないご苦労があって私達のもとに墨が届けられている。
また墨の型入れ作業も見せていただきました。若い職人さんが新しい命を墨に吹き込んでいました。
その後敷地内の庵にて古墨がどんと並ぶ中、試し書きをさせていただきました。10時から夕方5時までゆっくりとその時間を楽しませてもらいました。
温度や湿度、する人や時によってもその色と深みを変えていく墨。まさしく生きています。
どんな墨もおろそかに出来ない。
ますます書くことの世界が開けたような、何処か走り出したい気持ち。
同時にやはりこの大切な伝統文化を次の世代に手渡していかなくてはと責任のようなものも強く思いました。
これからも私の出来る活動の中で墨の良さを伝えて行けたら‥ひそかに決意を新たにしたのでした。
一日お付き合いしてくださったKさん、本当にありがとうございました。ご縁に感謝します。
墨運堂 http://www.boku-undo.co.jp